太陽光発電は水処理を「緑」にする

サッカー場の5面分の面積を占めるAquiris社水処理場の屋根の上にある3メガワットシステムは、ベルギー最大のシステムです。ワイドミュラーの接続箱は、設置されている10,000台の太陽光発電モジュールが3.2 MWを超える最高の出力を安定して生成するのに役立っています。

太陽光発電は水処理を「緑」にする

太陽光発電は水処理を「グリーン」にする – ベルギー Aquiris社

ブリュッセル首都圏の約140万人の住民は、毎日約2億7500万リットルの排水を生みだしています。この量の水をAquiris処理工場で処理するには、年間182メガワットが必要です。このエネルギーを可能な限り環境に優しく生成するために、最近ではこの排水処理場の屋根にある太陽光発電システムが水力発電とバイオガス生産を補っています。この3つの技術を合わせて、現在では廃水処理に必要な電力全体の4分の1をまかなっています。

継続的なパフォーマンスの透明性

フィンランドのメーカーVACON®社の1 MWインバータ3台が、国の電力網にクリーンなエネルギーを供給しています。この重要な利点は、VACON®が常時太陽の強度に応じて最大出力を生成する「マルチマスター」コンセプトです。

インバータのシステム状態と発電に関しては常に高い透明性があります。Modbus TCP/RTUを介したリモート監視と通信のおかげで、オペレーターはオンラインで出力プロファイルを追跡し、SMSテキストメッセージで最新情報の通知を受け取ることができます。これによって、ダウンタイムを効率的に最小限に抑えることができます。

個々のストリングの監視

この監視の枠組みの中では、VACON®社がワイドミュラーから入手した60の接続箱が重要な役割を果たしています。太陽モジュールとインバータの間に取り付けられ、発電された電気を相互に接続します。これにより、診断のために個々のストリングの電力強度を監視できるので、低出力のストリングを極めて迅速に識別して修理することができます。

「繰り返し受けるお客様の要件に基づいて、太陽光発電システムではさまざまな実証済みの構成をすでに開発しています。こうして配線済みのコンバイナボックスでVACON®社の要件を直接満たすことができました」と、プロジェクト中にVACON®にアドバイスをしたワイドミュラーの産業担当マネージャー、Rudi Vanderstraetenは語ります。「サージ保護とストリング監視のためのコンポーネント構成があるので、既存のSCADAトポグラフィーに特に簡単に実装できる総合的なシステムソリューションをご利用いただけます。水処理の明確さだけでなく、屋根のエネルギー発生も分かり易く、区分けが行き届いています。」

日本からのお客様

自律的に電力必要量を3通りの方法でまかなう水処理システム。間違いなくこれは特別なシステムです。ともかく、このベルギーの太陽光発電所を訪れたワイドミュラーの日本人ゲストは感銘を受けたようです。

「当社の生産施設や社内研究所を案内し、太陽光発電ソリューションの開発・生産に適用する高品質基準について、日本のお客様にかなり良いアイデアを提案することができました。その後のベルギー訪問で、用途全体で当社の基準が守られていることが証明されました」と、ワイドミュラーのアプリケーション固有ソリューション部門の責任者、Klaus Holterhoffは説明します。「水処理施設の屋根の上では、設置されているコンバイナボックスが主な焦点で、これは特に工場の特有の要件とこの場所に合わせて調整しました。」

見学した太陽光発電ソリューションに明らかに感銘を受けたワイドミュラーのゲストは、すでに日本で独自の新しいプロジェクトを開始しています。一例を挙げると丸紅株式会社は82メガワットのプラントで、ストリングから制御室に至るまで、ワイドミュラーの太陽光発電ソリューションを頼りにしています。いわゆる「日の出ずる国」は、太陽エネルギーの最も重要な市場の一つです。実際のところ、太陽光発電の発電は、世界第5位のエネルギー消費国にとって非常に興味深い国家事業です。